〈そればかりか、古い『地球の歩き方』を読んでいた時、「古いガイドブックを持って旅したら、うまくいかないことだらけなので、『どうにでもなれ。なんでもこい』と開き直り、かつ、未知との遭遇率がアップするため、かえっておもしろい旅になるんじゃないか。つまり、はなから備えがなければ、そもそも憂いもなし、でしょ？」と独り言をつぶやいた……ソナウナ〉
「(エゲルのワインで)とりわけ有名なのが『エグリ・ビカヴェール＝雄牛の血』という銘柄……名前の由来にはこんな説がある。トルコ軍と戦いを重ねていた頃、指揮官であるドボー・イシュトヴァーンは兵士の士気が下がってきたのを察知するやいなや、ワインセラーを開放した。エゲルの赤ワインをたっぷり飲んで元気づいた兵士たちの口も衣服も真っ赤に染まり、それを見たトルコ軍は『ハンガリー人は雄牛の血を飲んでいる！』と驚き退散していったという」
(↑ガイドブック『地球の歩き方 ハンガリー』2015〜2016年版より)
