〈そういえば、「昔、アジアぶらり旅でこんなことがあった」と過去の体験をさっとまとめただけのブログをとりあえず数回やってみようかしら、と思ったことがあった……ムカシノ・ハナ氏 4〉
昔、カンボジアのプノンペンで。
退屈していたとき、ふと「トゥールスレン博物館」へ行ってみようかなと思ったので行ってみました。
そこはかつてポル・ポト政権が監獄として使用した建物、もともとは学校の校舎。
建物近くではすでに空気がどんより重く、吹いてくる風が不快に感じましたが、思いきって中へ。
監禁・拷問に使用した道具、たくさんの犠牲者の顔写真、頭蓋骨など、目を背けたくなるものばかり。
入口から先に足がまったく進まない部屋もありました。
また、私しかいなかったのに、たくさんの人の気配を感じることもありました。
結局、建物内に長くいられず、ひと回りしてさっさと出てきました。
こんなにも心が痛くて苦しい博物館見学は初めてでした。
精神的に落ち込み、体も重くなり、トホホと歩いて宿へ帰って休憩。
夕方、暗い気持ちのままぶらぶら。
すると、日本語の看板を発見。
食堂でした。
宿のすぐ近くでしたが、ずっと気づきませんでした。
さっそく席について、魚定食を注文。
ごはん、みそ汁、漬け物、野菜、魚(何の魚かは不明)。
アジア旅の途中、約1ヶ月ぶりの日本食に感動。
特にみそ汁がおいしく、なんだかホッとしました。
その後、博物館見学のことはすっかり忘れ、気分がまた明るく軽くなり、アジアぶらり旅を続けることができました。
オークン(ありがとう)。
(おわり)